マむナ保険蚌は事実䞊の矩務化これからどうなる

その他
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  1. マむナ保険蚌が事実䞊の矩務化
    1. マむナ保険蚌ずは
    2. 珟行の保険蚌は廃止
  2. マむナ保険蚌のメリット
    1. 利甚者患者のメリット
      1. 自分の健蚺・医療デヌタを確認できる
      2. 確定申告の医療費控陀か簡単になる
    2. 囜・行政機関のメリット
      1. 医療ビックデヌタの収集・掻甚
      2. マむナンバヌカヌドが普及する
    3. 医療機関のメリット
      1. 医療機関での保険蚌䞍正利甚がぞる
      2. 医療機関同士で情報を共有できる
  3. 本圓に医療機関で圹立぀のか
    1. 電子カルテず高床に連動
    2. 電子カルテず連動しないが同䞀端末で皌働
    3. 電子カルテず別端末で皌働
    4. リアルタむムでの情報曎新が䞍可欠
  4. 「患者の同意」が無い堎合は
    1. 䞀般倖来での問題 睡眠薬を垌望する症䟋
    2. 救急倖来での問題 意識障害の症䟋
  5. マむナ保険蚌の矩務化がチャンスになる䌁業
    1. 顔認蚌付きカヌドリヌダヌのメヌカヌ
    2. 電子カルテのメヌカヌ
    3. Amazon

マむナ保険蚌が事実䞊の矩務化

マむナ保険蚌ずは

マむナ保険蚌ずはなんでしょうたずそこから確認したしょう。

そもそも「保険蚌」は、病院や薬局を利甚する際に提瀺するものです。健康保険の被保険者であるこずを蚌明すれば、医療費の自己負担額を割~3割に抑えるこずが出来たす。埓来は玙補やプラスチック補の保険蚌が利甚されおいたす。こうした埓来の保険蚌はマむナンバヌカヌドずは党く別のカヌドです。

そしおマむナ保険蚌ずは、マむナンバヌカヌドを保険蚌ずしおも䜿えるようにしたものです。

珟行の保険蚌は廃止

日経新聞によるず「珟行の健康保険蚌が2024幎秋に廃止」されたす。するずマむナ保険蚌以倖に、被保険者の資栌を蚌明するものが無くなりたす。

マむナンバヌカヌドの取埗は矩務ではないものの、マむナンバヌカヌドが無いず保険蚌が無い状態ずなりたす。぀たり、「マむナンバヌカヌドの取埗は事実䞊の矩務に近くなる」わけです。

マむナ保険蚌のメリット

マむナ保険蚌には様々なメリットがあるず蚀われおいたす。メリットは立堎によっお異なりたす。立堎ずは、倧雑把に蚀うず以䞋の3぀のこずです

  • 利甚者患者
  • 囜・行政機関
  • 医療機関

それぞれの立堎でのメリットを曞き加えるず以䞋のようになりたす。

  • 利甚者患者のメリット
    • 自分の健蚺・医療デヌタを確認できる
    • 確定申告の医療費控陀が簡単になる
  • 囜・行政機関のメリット
    • 医療ビックデヌタの収集・掻甚
    • マむナンバヌカヌドの普及
  • 医療機関のメリット
    • 保険蚌の䞍正利甚を防止
    • 医療機関同士で情報を共有

利甚者患者のメリット

自分の健蚺・医療デヌタを確認できる

利甚者のメリットずは、自分の医療デヌタを確認できるこずです。日経新聞によるず「利甚者はカヌドの個人向けサむトで過去に受けた健康蚺断や蚺療、投薬の蚘録を確認できるようになる。」そうです。

どの皋床の内容が確認できるのか詳现は䞍明ですが、画像やカルテの医垫蚘録欄や看護蚘録、読圱レポヌトなどの閲芧は難しいでしょう。せいぜい健蚺の結果、病名、凊方内容くらいのようです。

どの皋床メリットずいえるのか埮劙な感じです。

確定申告の医療費控陀か簡単になる

確定申告における医療費控陀の手続きで、マむナポヌタルを通じお医療費通知情報を自動入力するこずが可胜になりたす。そもそも医療費控陀ずはなんでしょう

医療費控陀は、1幎間に支払った医療費の金額に応じお、その䞀郚を所埗金額から差し匕くこずが出来る仕組みです。所埗金額が少なくなる分だけ、皎負担が軜くなるメリットがありたす。

ただし1幎間で支払った医療費が䞀定金額を超えた堎合にのみ利甚できたす。2022幎時点では支払った医療費が10䞇円を超える堎合に利甚できたす。

ずはいうものの、40歳未満の人では医療費控陀の察象者はそれほど倚くないでしょう。アラフィフの私ですら医療費控陀を利甚したこずはただ1回しかありたせん。

その意味では、健康な若者にずっおは、メリットがありたせん。そもそも医療機関を利甚しないからです。䞀方で、すでに闘病生掻䞭の方にずっおは䞀定のメリットがありたす。

囜・行政機関のメリット

医療ビックデヌタの収集・掻甚

マむナ保険蚌が普及すれば、蚺療情報ずマむナンバヌが玐づけされたす。「蚺療デヌタをたずめたプラットフォヌムができれば創薬の進歩や医療の効率化に぀ながる」ず期埅されおいたす。

珟状の保険蚌のシステムでも、デヌタ収集はそれなりにできたす。しかし転職・退職などで保険蚌が倉わるず远跡が難しくなりたす。その意味ではマむナ保険蚌にメリットが少しはあるのでしょう。

マむナンバヌカヌドが普及する

埓来の保険蚌が廃止されれば、マむナンバヌカヌドなしでは保健医療が受けられたせん。マむナンバヌカヌドの実質的な矩務化です。

これたで、囜が躍起になっお普及を目指しおいたマむナンバヌカヌドが䞀気に普及するこずは間違いないでしょう。こちらが、囜の最倧の目的かもしれたせん。もはや埌戻りはないでしょうから、せいぜいマむナンバヌカヌドによる行政の効率化が進むこずを期埅したしょう。

ずはいえ、電子カルテになっお医垫の業務がどれだけ楜になったのか考えるず、明るい展望は描けたせん。確かにカルテ蚘茉や凊方箋の䜜成は楜になりたした。

しかし膚倧な曞類の䜜成が必芁なこずは倉わりないです。入院蚺療蚈画曞、同意曞、䞻治医意芋曞、蚪問看護指瀺曞、医療芁吊意芋曞、蚺断曞、その他皮々の曞類の䜜成に远われる日々です。

そしお、曞類の電子化は限定的で基本は玙ベヌスだったりしたす。ごく䞀郚は電子カルテ内で完結したすが、倚くは電子カルテで䜜成し玙に印刷、残りは最初から手曞きで察応しおいたりしたす。

こうした珟状を考慮するず、圹所のデゞタル化も圢だけで、玙ベヌス運甚が長く続きそうです。いったいどれほど効率化できるものやら。

医療機関のメリット

医療機関での保険蚌䞍正利甚がぞる

日経新聞によるず「期限の切れた保険蚌の利甚や、保険蚌の保有者になりすたした䞍正利甚を防ぎやすくなる」そうです。

こうした保険蚌の䞍正利甚は、医療機関の悩みの皮です。医療機関は窓口で患者から蚺療報酬のうちの自己負担分のみを受け取りたす。基本的には蚺療報酬の~3割です。

のこりの〜9割は、埌日に健康保険の保険者぀たり党囜健康保険協䌚や健康保険組合が医療機関に支払いたす。しかし、保険が期限切れなどの堎合、保険者はお金を支払いたせん。医療機関は7〜割の蚺療報酬を取りはぐれたす。これは軜芖できない損倱ず蚀えたす。

この損倱には、医療機関の埓業員の絊䞎に悪い圱響があるかもしれたせん。

マむナ保険蚌によっお䞍正利甚が防げるのであれば玠晎らしいこずです。しかしそのためには、期限切れなどがリアルタむムで反映される必芁がありたす。

お圹所仕事で、期限切れが反映されるたで1カ月かかるようでは党く話になりたせん。

医療機関同士で情報を共有できる

マむナ保険蚌が導入されるず、患者が同意すれば過去の凊方歎などを医療機関や薬局が共有できるようになりたす。患者の同意があれば「医療機関同士がこうした情報を共有し蚺療に生かすこずもできる」ようになりたす

これらも、システムが額面通りに機胜すれば玠晎らしいメリットずなりたす。たずえば以䞋のようなメリットが考えられたす。

  • 䜵甚犁忌薬の回避
  • 䜵甚泚意薬の把握
  • 重耇凊方の予防
  • 副䜜甚歎の把握

しかし、実際に圹立぀かは分かりたせん。次にいく぀かのケヌスを想定しおみたす。

本圓に医療機関で圹立぀のか

実際にマむナ保険蚌のシステムは医療機関で圹立぀のでしょうか結局は、どれくらい電子カルテず連動するか次第でしょう。いく぀かのパタヌンに分けお考えおみたす。

  • 電子カルテ端末内で高床に連動する
  • 電子カルテず連動しないが同䞀端末で皌働
  • 電子カルテ端末ず別端末になる

電子カルテず高床に連動

仮に、電子カルテずマむナ保険蚌を通じた蚺療情報が高床に連動できる堎合を考えおみたしょう。䟋えば、凊方する際に䜵甚犁忌や重耇凊方、副䜜甚歎に基づいお自動的に譊告が衚瀺されるず理想的です。

もっず具䜓的に蚀うず、

「A医院が凊方しようずした時、B病院の凊方ず重耇であるず譊告がでる」

ずか、

「C病院で抗菌薬を凊方しようずするず、D病院に入院䞭の薬疹歎によりブロックされる」

ずいった具合です。

しかし我が囜政府のIT技術レベルから考えお、こうした䟿利な連携機胜が実装される可胜性は高くないでしょう。

ただし、「将来的には電子カルテや電子凊方箋の共有も可胜になる芋通し」ずあるので、将来的には電子カルテの党囜共通化・高床な情報共有が達成される可胜性も埮レ存ずしおおきたす。

この堎合の問題は、医療埓事者が必芁もないのに個人の蚺療情報を閲芧するこずです。たずえば芞胜人や政治家などの有名人にはそのリスクが高いです。

ですから院倖の医療情報ぞのアクセス暩限の管理が重芁な課題ずなりたす。

電子カルテず連動しないが同䞀端末で皌働

もう少し具䜓的に蚀うず「電子カルテず同じ端末内で、完党に孀立した別アプリケヌションで凊方デヌタを閲芧」できる皋床の状態が想定されたす。

この堎合、ディスプレむが1台しかない電子カルテ端末では、凊方入力画面電カルず凊方歎マむナが同時に衚瀺できず苊劎しそうです。

いかにも、䜿いにくそうです。お薬手垳のほうがディスプレむ内で堎所を取り合わない分マシかもしれたせん。

電子カルテず別端末で皌働

具䜓的には、「マむナ保険蚌の医療デヌタ閲芧甚端末」ず「電子カルテ端末」の2台のコンピュヌタヌが必芁な堎合です。スペヌス・費甚の䞡面からすべおの堎所で2぀の端末を蚭眮するこずは非珟実的です。

もし、マむナ保険蚌甚の端末が病院事務宀に1台だけずなったら、実際に医垫が凊方する蚺察宀・病棟では他院の蚺療情報は確認できたせん。絵に描いた逅です。

リアルタむムでの情報曎新が䞍可欠

こうした凊方歎などはリアルタむムに限りなく近い圢でアップデヌトされる必芁がありたす。同じ日に耇数の医療機関を受蚺するこずは決しお珍しいこずではないからです。

「患者の同意」が無い堎合は

今のずころ、「患者の同意」なくしお患者の凊方内容などを確認するこずは出来たせん。マむナ保険蚌が普及しおも「患者の同意」が埗られないケヌスは想定する必芁がありたす。

すぐに思い぀く範囲では・・以䞋の2通りがありたす。

  • 䞀般倖来での問題 睡眠薬を垌望する症䟋
  • 救急倖来での問題 意識障害の症䟋

䞀般倖来での問題 睡眠薬を垌望する症䟋

マむナ保険蚌を甚いた凊方歎の確認には「患者の同意」が必芁です。ですから患者が同意しなかった堎合は、重耇凊方を防ぐこずは難しいです。

ずくに睡眠薬の凊方を求めお、いく぀もの医療機関を巡回しおいる疑いのある方が問題です。重耇凊方された睡眠薬は、過量内服や転売などの圢で利甚されおいる可胜性がありたす。医療機関ずしおも慎重な察応が必芁です。

個人的な考えではありたすが、「患者の同意」が埗られない堎合、䞀般的な内科倖来では「睡眠薬のみを垌望する䞀芋さん」はお断りせざるを埗ないでしょう。

救急倖来での問題 意識障害の症䟋

救急倖来では意識のない方に察応する堎合が倚々ありたす。そんなずき凊方内容が蚺断の手がかりになるケヌスは倚々ありたす。

぀たり凊方内容から意識障害や倱神ず関連しそうな疟患が掚枬できるこずがありたす。具䜓的には糖尿病、臎死性䞍敎脈、心䞍党、肝䞍党、腎䞍党、おんかん、心房现動、粟神疟患などです。察応する医垫ずしおは凊方内容を知りたいものです。

本人の荷物にお薬手垳があれば、本人に凊方歎を開瀺する意思があるず解釈しおお薬手垳の内容を確認したす。しかしマむナ保険蚌しか持っおいない堎合、意識障害のため「患者の同意」を埗るこずが出来ず、凊方歎が確認できない可胜性がありたす。

マむナ保険蚌が普及するずお薬手垳を持たない方が増えるため、意識障害ぞの察応が難しくなるケヌスがでおくるず思いたす。

マむナ保険蚌の矩務化がチャンスになる䌁業

最埌に、マむナ保険蚌の実質矩務化がチャンスずなる䌁業を確認しおみたしょう。単玔に考えおも以䞋の䌁業にはビゞネスチャンスずなるでしょう。

  • 顔認蚌付きカヌドリヌダヌのメヌカヌ
  • 電子カルテのメヌカヌ
  • アマゟン

顔認蚌付きカヌドリヌダヌのメヌカヌ

顔認蚌付きカヌドリヌダヌは、マむナ保険蚌を甚いたオンラむン資栌確認に必芁な機噚になりたす。原則的にすべおの医療機関ず薬局が導入するため、かなりの台数が売れ、メンテナンスや曎新も含めお安定収入が芋蟌たれたす。

顔認蚌付きカヌドリヌダヌのメヌカヌは以䞋の通りです。

  • 富士通Japan株匏䌚瀟
  • パナ゜ニック コネクト株匏䌚瀟
  • 株匏䌚瀟アルメックス
  • キダノンマヌケティングゞャパン株匏䌚瀟
  • アトラス情報サヌビス株匏䌚瀟

このうち、䞀般人が株匏を取埗できるのは、キダノンマヌケティングゞャパン株匏䌚瀟だけのようです。株䟡はすでに高倀圏にあるようです。

電子カルテのメヌカヌ

電子カルテメヌカヌは、オンラむン資栌確認ずの連動などでのシステム曎新にチャンスがありそうに思いたす。マむナ保険蚌による凊方・蚺療情報共有のためにも、電子カルテの曎新が必芁でしょう。

電子カルテメヌカヌは蚺療情報を人質に取っおいるも同然のため、医療機関はシステム曎新に投資せざるを埗たせん。

䞻芁メヌカヌのシェア2020幎床は以䞋の通りです。

メヌカヌシェア
富士通Japan34
゜フトりェアサヌビス20
シヌ゚スアむ14
NEC7
゜フトマックス4%
ワむズマン3%
レスコ3%
亀田医療情報3%
富士フィルムヘルスケアシステムズ2%
日本IBM2%
キダノンメディカルシステムズ1%
その他7%
出所株匏䌚瀟゜フトフェアサヌビス公匏サむトhttps://www.softs.co.jp/e-map/share.html

Amazon

マむナ保険蚌の導入は、オンラむン資栌確認ずほが同矩になりたす。そしおオンラむン資栌確認ず電子凊方箋の二぀は、オンラむン調剀の前提条件でもありたす。

今回、マむナ保険蚌が実質矩務化されるこずから、アマゟンによるオンラむン調剀も既定路線ず考えお間違いなさそうです。

珟圚の調剀界隈の莫倧な利益をAmazonがかっさらう可胜性は高いように思いたす。

この蚘事は、特定の投資行動を掚奚するものではありたせん。投資はあくたでも自己責任でお願いしたす。

参考文献

 誘導から「矩務」に転換 日経新聞2022/10/14 朝刊
 マむナ保険蚌、24幎秋移行 日経新聞 2022/10/13 朝刊
 医療DXの基盀に マむナ保険幎蚌秋移行 日経新聞  2022/10/14 朝刊

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