汚水桝の蓋が割れた
わたしの自宅のガレージ前には、丸い蓋(フタ)があります。道路で見かけるマンホールよりも2まわりほど小さいものです。本当はマンホールではなく、排水桝とか汚水桝と言われる穴を塞ぐための蓋です。
マンホールは、文字通り人(マン)が入って点検できる大きさの縦穴です。
こうした穴は排水管の点検や整備のために開いているそうです。実際に中を覗き込むとこの通り、排水溝が見えます。
先日、この蓋が割れてしまいました。このままでは、ガレージから車を出し入れすることもできません。わが家は、子どもたちの送迎のために1日に何度もガレージからの出入りがあります。
これは大ピンチです。
蓋はホームセンターでも購入できます。が、慌ててはいけません。出発前に次の4つを済ませましょう。
- 安全確保
- 穴と蓋の形状を確認
- 使用条件を確認
- 在庫の確認
安全確保
すぐにでも、蓋を買いに行きたいですが、最初にやるべきことがあります。それは安全の確保です。
穴が開いたままだと、誰かがはまり込んで怪我をするかもしれません。
思いついた対策はいくつかあります。
- 丈夫な板で塞ぐ
- 見張り番を用意する
- 張り紙で注意喚起する
などです。
しかし、都合よく丈夫な板などは我が家にありません。また見張りができる者もいませんでした。
やむを得ず、脚立を穴をまたぐ様に立てて、「足下注意」の張り紙をしておきました。
穴と蓋の形状を確認
つぎに必要な蓋の大きさや形を確認しましょう。
穴と蓋のサイズを確認
汚水桝には250型、300型、350型などの規格があります。メーカーは複数ありますが、部材の大きさ自体は殆ど変わらないため、蓋の互換性はありそうです。
我が家の汚水桝は、内径が約300mm、蓋がはまる部分は約330mmの大きさでした。この場合は、300型ということになります。
蓋のタイプも確認
蓋のタイプも確認が必要です。少なくとも次の2つを確認しましょう。
- 蓋の形状
- 蓋の耐圧性
蓋の形状
ひとくちに「丸い蓋」といっても何種類ものパターンがあります。
- 網目状の穴がある
- 把手部分だけ穴が開いている
- 穴が開いていない
などです。
他にも裏に「ゴムパッキンがついている」タイプなどもあるようです。
ホームセンターに現物を持っていけば一番確実ですが、無理なら写真(表と裏の2枚)は撮っておきましょう。
わが家のものは「穴が開いていない」タイプでした。
蓋の耐圧性
蓋には「耐圧型」のものと「耐圧型でない」ものがあります。「耐圧型」のものは蓋自体に「耐圧型」と書かれています。
「耐圧型」が必要がどうかは、基本的に次に説明する使用条件によって判断するのが良いでしょう。
使用条件の確認
一般住宅用の汚水桝の蓋には、使用条件の観点から2つの種類があります。
- 車が上に乗る
- 車が乗らない
車が上に乗る
車庫や車の通路に使用する蓋の場合、車が蓋の上に乗る可能性があります。
ですから蓋には、普通乗用車の重量には耐える強度が必要です。乗用車に耐える強度を持つ蓋には「耐圧型」などと書いてあることが多いです。
車庫やその周辺の車輪が通過しそうな位置で使用する蓋には、「耐圧型」を選択しましょう。
わたしは2000円ほどで購入しました。(2023年5月時点)
「耐圧型」と言ってもホームセンターで入手できるのは、軸重で2tまでの蓋なので、トラックなどの重量には耐えられないと思われます。
軸重ってなんです?
車軸にかかる重量のことです。
車軸?
文字通り車輪の軸です。
普通の四輪車なら前後で2つの車軸があります
すると・・・
その場合、車重の半分が軸重なんですね。
重量配分は前:後=50:50とは限りません。
55:45とか65:35だったりします。
ややこしいですね。
一般的な普通乗用車の車体重量は2t以内ですから、
アレコレ考える必要はないと思います。
普通の乗用車なら大丈夫なんですね。
分かりました。
自家用車であっても「ハマーEV」の軸重は2t以上(車重が4tを超える)になります。出入りする車の重量をしっかり確認しましょう。
車が乗らない
一方、車などの重量物が乗る可能性がない場所では、「耐圧型」の蓋は必ずしも必要ありません。
300型の蓋なら、お値段は1000円前後(2023年5月時点)です。「耐圧型」よりもお安くなります。
「耐圧型」でなくても車庫に使用できるという方もいます。しかし、車が出入りする可能性のある場所では「耐圧型」の蓋を使用することをお勧めします。
なぜなら、耐圧型との価格差は1000円程度だからです。もし蓋が割れて、車が破損した場合、車の修理代は最低でも数万円はかかるでしょう。しかも下手をすれば廃車です。1,000円の節約ではまったく割に合いません。
在庫の確認
いよいよホームセンターに出発! いえ、慌ててはいけません。
その前に、ホームセンターに在庫を確認することをお勧めします。耐圧型の蓋の取り扱いが無かったり、在庫がない場合もあるからです。
実際に、わたしの場合では、一件目のホームセンターには取り扱いがありませんでした。そこで、わたしは「コーナンPRO」(職人向けの建材を扱う店舗)に電話して、在庫を確認してから出発しました。
ホームセンターに向かうときには、次のものを持っていくことをお勧めします。
- 割れた蓋そのもの
- 蓋の写真
- 蓋や穴のサイズを記録したメモ
- メジャー
「蓋そのもの」を持っていけば、ホームセンターの商品と見比べて、なるべく似た蓋を選ぶことができます。現物を店員さんに見てもらえば、最適な商品を教えてもらえるでしょう。
ニオイ・汚れなどの理由で、蓋そのものを持っていくことが出来ないこともあります。その場合は、かわりに、「蓋の写真」、「本体や穴の大きさを記録したメモ」を持っていきましょう。
メジャーも持っていくと、商品の大きさや厚みを最終確認できるので、さらに安心感が高まります。
こうして入手した「耐圧型」の蓋がこちらです。
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