わが家は野良ネコに庭に侵入されて困っていました。しかし、わが家では、鳥よけシートの「トゲロング」でほとんどのネコ撃退できました。通常のネコ撃退用のトゲシートと異なり、15cmもある長いトゲが特徴です。これによって、侵入を阻止したり、ジャンプや木登りなどの行動を妨害することができます。「トゲロング」の特徴と限界、わが家での活用法をご紹介します。
トゲロングとは
「トゲロング」は鳥よけシートとして販売されている樹脂製のトゲシートです。最大の特徴は15cmという長いトゲです。
「トゲロング」のトゲは鋭くないので、動物を傷つけることはありません。動物愛護上の問題となることは無いです。
トゲロングの気に入った点
「トゲロング」の気に入っている点は、次の2つです。
- ネコの侵入抑止効果・行動制限効果が高い
- 取り付け作業時に痛くない
ネコの侵入抑止効果・行動制限効果が高い
「トゲロング」は、ネコの侵入を抑止する効果が高いです。15cmもある長いトゲのおかげです。
また、長いトゲは物理的に、ネコの侵入を難しくしたり、ネコの行動を制限できます。具体的に言うとジャンプや着地、木登りなどを効果的に妨害します。
個人的な感想ではありますが、ネコ撃退用として市販されている短いトゲトゲのついたシートよりも、ネコを撃退する効果自体はかなり高いです。
詳しくは、後半のトゲロングの実際の使用法でご紹介します。
取り付け作業時に痛くない
ネコ撃退用の短いトゲのシートは、取り付け作業時に割と痛いです。わたしは慣れるまで豚皮の手袋をはめて作業していました。
「トゲロング」は、痛みで撃退するトゲではありません。ですから、基本的に素手で扱うことができます。
トゲロングの気に入らない点
トゲロングの気に入らない点は、以下の2つです。
- 単位面積当たりの費用が高い
- 結紮帯などが別途必要
単位面積当たりの費用が高い
ネコ撃退用の短いトゲのシートである「ここダメシート」の場合、1平方メートルあたりの費用は1400-1900円程度です。
それに対して、トゲロングはわたしの設置方法だと1平方センチメートルあたりの費用は6000~7000円程度にもなります。
とてもではないですが、広範囲にトゲロングだけを設置することは出来ないです。
基本的には高価な「トゲロング」と安価な 「ここダメシート」 のハイ・ロー・ミックスで対応することになります。
結紮帯などが別途必要
「ここダメシート」は、それ自体が複数を連結できる構造になっています。具体的にはシートにあるリングに隣のシートのトゲを差し込むだけで連結できます。
「トゲロング」にはそのような連結用の構造がありません。結紮バンドなどを用いて連結する必要があります。
わたしは、園芸用のソフトタイを使用しています。ソフトタイとは樹脂でくるんだ針金です。簡易的な連結作業にはこれで十分です。
トゲロングの実際の使用方法
わが家でのトゲロングの使用方法についてご紹介します。製造業者が推奨する使用法ではないので、使用については自己責任でお願いします。
隙間を塞ぐ格子
例えば、地面近くの隙間を塞ぐ方法があります。下の絵にあるようなフェンス下の隙間などを塞ぎます。わが家ではフェンス下は、子ネコや身体能力の低いネコが好んで使用していました。
高さ15cm以内の隙間であれば、「トゲロングで」物理的に塞いでしまうことができます。「トゲロング」を並べれば、下の図のようになります。撃退効果は極めて大です。
隙間の高さが10cmの場合などは、「トゲロング」のトゲをハサミなどで切って調整しましょう。
下図のように、開き扉の下面に取り付けることができる場合もあります。この場合は「トゲロング」下向きに固定します。扉を開けた際にも「トゲロング」がジャマになりません。
わが家の場合、格子扉なので簡単に取り付けられました。
着地・ジャンプ妨害
「トゲロング」は15cmのトゲがあります。そのため、「トゲロング」を設置すると、ネコは身をかがめることができません。ネコにとってはジャンプや着地が困難になります。
わが家での主要な使用方法になります。わが家では隣家の壁からの侵入が多いです。しかし隣家の壁に細工するわけにはいかないので、わが家の敷地内の壁際にびっしりと「トゲロング」配置しています(下の写真の赤枠)。
ところが、トゲロングを敷き詰めると、植木を伝って出入りするようになりました。そこで現在は植木の根元周辺まで「トゲロング」か「ここダメシート」でカバーするようにしています。
配置のコツ
図太いネコは、体をねじ込んで、トゲロングを押し分けて侵入する場合があります。
こういうケースでは2つの工夫が必要です。
- トゲロングを侵入方向と直角に配置。
- トゲロングを互い違いに配置。
上から見た図にするとこんな感じです。
こうすることで、ネコがトゲロングの隙間に体をねじ込んでも侵入できなくなります。
足場となる場所すべてに設置
ジャンプする侵入・脱出経路に重点的に「トゲロング」を使用すると効果的です。ジャンプ・着地足場になりそうな場所のできる限り全てに設置しましょう。
上部が平らなタイプのポールライトなどは絶好の足場です。壁際にある場合にはポールライトの上面にもトゲロングの設置を検討してください。
わたしは、足場になっていることが確認できた木の枝にも、可能な限り「トゲロング」を設置しています。
ネズミ返し
ネコが出入りする主要な経路の一つに壁や木があります。トゲロングを横倒しにしたものを壁の上端や、木の幹に取り付けることで経路を遮断できる場合があります。
下の写真ではトゲロングを細長く半分に切った物を木に巻き付けています。
ほとんどのネコに効果がありましたが、身体能力の高い1匹だけは突破してきました。
また、ネズミ返しは設置場所を間違えるとネコの足場になるので、諸刃の剣でもあります。
まとめ:トゲロングの効果と限界
トゲロングは長いトゲを活かして、ネコの侵入や行動を妨害します。効果は高いです。具体的には「トゲロング」を中心とした障害物は、5匹中4匹に有効でした。しかし、執着心が強く、身体能力の高い1匹だけは防ぎきれませんでした。
トゲロングは、身体能力が並かそれ以下のネコについてはかなり有効だと思います。具体的に言うと、子ネコ、老ネコ、太ったネコ、妊娠中のネコには有効性が高いです。しかし若くて身体能力の高いネコは突破してきます。
そのためトゲロング単体での対策には限界があります。ニオイ、水、音などでネコを追い払う別の対策と組み合わせることで、より高い効果を期待できると考えます。
わが家では、超音波発生器を併用することで、最後の一匹を撃退することに成功しています。では超音波発生器だけで十分かといえば、そうではないと考えます。超音波発生器は、聴力の衰えた老ネコうや、超音波を気にしない図太いネコには無効だからです。
また、ネコなつねに新しい侵入経路を探っています。一度対策をしても、それでいつまでも安心ということはありません。トレイルカメラなどでネコの行動を把握することがとても重要です。
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