ハトのフンで病気にならないための6つの心得

ハトのフンから身を守る マイホーム
ハトのフンによる健康被害から身を守るための対策を解説します。
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自宅のベランダにハトが来て困った経験はありませんか?ハトがベランダに来ると、フンで汚されてしまいます。フンの掃除は面倒ですが、ハトに住みつかれないために必要な作業です。

しかしフンにはクリプトカックスという真菌(カビの仲間)がたくさん存在します。クリプトコッカス以外にもサルモネラ菌(細菌)、ヒストプラズマ(真菌)、トキソプラズマ(寄生虫)、あるいは様々なウィルスなどによる健康被害の恐れがあります。

 ベランダのフンを掃除するときには、十分な備えが必要です。ハトのフンの微粒子ごとクリプトコッカスなどを吸い込んでしまう危険があるからです。

 ここでは、ハトに関係した健康被害を防ぐ6つのポイントをご紹介します。

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ハトに関連した健康被害

 ハトに関連した健康被害は様々です。主な健康被害はつぎの通りです。

  1. クリプトコッカス症
  2. アレルギー
  3. オウム病
  4. サルモネラ感染症
  5. ヒストプラズマ症
  6. トキソプラズマ症
  7. ニューカッスル病
  8. 鳥インフルエンザ

クリプトコッカス症

 クリプトコッカスは真菌で、肺炎や髄膜脳炎をおこします。

 とくに免疫力の弱い子供、高齢者、免疫不全の方が危険です。健康な方でも、クリプトコッカスをたくさん吸い込めば感染する危険があります。

 傷口があると皮膚からクリプトコッカスが侵入することもあります。
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アレルギー

 乾燥した鳥の糞や羽毛の中にはアレルギー起因物質が多く含まれます。アレルギー起因物質を長期間吸入することでアレルギーを発症します。

 ひどい場合には過敏性肺炎(鳥関連過敏性肺炎)となります。治療で最も重要なのは、抗原への暴露を避けることです。

 過敏性肺炎になったらステロイド剤や免疫抑制剤による免疫調整療法が必要な場合もあります。
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オウム病

 人畜共通感染症でChlamydophila psittaci(クラミドフィラ・シタッシ)の飛沫感染によります。

 おもに間質性肺炎を起こします。筋炎、髄膜炎を起こすこともあります。重症例では肝脾腫や黄疸を認めます。

 治療にはテトラサイクリン系の抗菌薬を用います。
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サルモネラ感染

 食中毒のイメージがありますが、ペットなどの動物が原因となることもあります。ハトも原因の一つです。

 主な症状は、下痢腹痛嘔吐と急激な発熱です。治療は補液などの対症療法が中心ですが、中等症以上では抗菌薬を使用します。

 最近は耐性菌の出現が問題となっています。
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ヒストプラズマ症

 ほとんどのヒストプラズマ感染症は,無症状または非常に軽度です。

 しかしまれに、急性原発性ヒストプラズマ症、慢性空洞性ヒストプラズマ症、進行性播種性ヒストプラズマ症を生じます。

 慢性空洞性ヒストプラズマ症は、呼吸機能不全から死に至る場合もあります。また無治療の進行性播種性ヒストプラズマ症は、死亡率が90%を超えます。

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トキソプラズマ症

 トキソプラズマ原虫による感染症です。ほとんどの場合、無症状か、軽いインフルエンザ様症状(発熱や頭痛、倦怠感)が出る程度です。

 しかし妊婦が感染すると、流産したり胎児の先天奇形の原因になります。

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ニューカッスル病

 ウィルス感染症で、軽度の結膜炎やインフルエンザ様症状(発熱や頭痛、倦怠感)を起こします。

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鳥インフルエンザ

 鳥インフルエンザは通常はヒトには感染しません。しかし特殊な環境下で大量のウイルスにさらされた場合には、鳥インフルエンザに感染・発症することがあります

 ヒトに現れる症状は、季節性のインフルエンザと同様です。

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ハトの糞から身を守る6つの心得

 ハトに汚されたベランダは、こまめに掃除しましょう。放置するとハトのお気に入りの場所になり、被害が悪化します。

 あまりにもフンの量が多い時は、専門業者に依頼することをおススメします。

 ベランダを自分で清掃する場合には、ハトのフンなどから身を守る備えをしましょう。

 健康被害のリスクを減らすため、次の6つのことを心掛けましょう。

  1. 吸い込まない
  2. 素肌をに付着させない
  3. 使い捨てにする
  4. すぐ密封する
  5. 消毒する
  6. 風の強い日は避ける

吸い込まない

 フェイスマスクをつけることで、クリプトコックカスなどを吸入するリスクを減らせます。

 通常は花粉症対策などにつかう一般的なフェイスマスクで十分ですが、使い捨てにする必要があります。

 また、鼻と口をしっかり覆い、隙間がないように着用しましょう。

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素肌に付着させない

無意識に私たちは鼻や口を手で触っています。手にクリプトコッカスが付着したら、鼻や口から侵入してしまいます。

 使い捨てのビニール手袋、使い捨てフェイスシールドをつけて手や顔を守りましょう。

 フェイスシールドは100円ショップで手に入ります。廃棄する際には、フェイスシールドやビニール手袋はビニールのゴミ袋に入れて密封しましょう。

 傷口から皮膚にクリプトコッカスが侵入することもあるので、長そで・長ズボンで作業しましょう。

 作業がおわったら、服はすぐ洗濯しましょう。塩素系漂白剤でつけ洗いすると、消毒できます。

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使い捨てにする

 マスク、フェイスシールド、手袋はもちろんですが、それ以外もなるべく使い捨てにしましょう。汚れを拭きとるには、ぼろ雑巾、新聞紙、キッチンペーパーなどおすすめします。

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すぐ密封する

 乾燥するとクリプトコッカスが舞い上がります。使い捨てにする道具に付着したクリプトコッカスなどが舞い散らないうちにビニール袋に入れて密封しましょう。

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消毒する

 クリプトコッカスは消毒用エタノール次亜塩素酸ナトリウム液で消毒できます。作業に使った服は、塩素系漂白剤でつけ洗いすれば消毒できます。

 ベランダを消毒するときはエタノールをスプレーするのが良いです。次亜塩素酸ナトリウムは塗装を痛めやすいので注意が必要です。

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風の強い日は避ける

 風がつよいとクリプトコッカスが舞い上がりやすくなり、吸い込んでしまう可能性が高くなります。なるべく風のない日を選んで作業しましょう。

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まとめ

 ハトに関連した健康被害は様々です。特にクリプトコッカス症、オウム病、アレルギーなどは比較的頻度が高くなります。

 最大の防御は、原因物質に触れたり吸い込んだりしないことです。フンなどの汚れを掃除する時は、以下の対策を心掛けましょう。

注意事項補足説明
吸い込まない使い捨てフェイスマスク
素肌に付着させない手袋、フェイスシールド、長そで、長ズボン
使い捨てにするぼろ雑巾、古新聞、キッチンペーパー
すぐ密封するビニール袋
消毒するエタノール、次亜塩素酸ナトリウム
風の強い日を避ける
ハトのフンから身を守る対策のまとめ

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