家族構成別のガス給湯器の目安とその交換費用

風呂に入る男性 マイホーム
スポンサーリンク

ガス給湯器の交換を検討する時期は10年が一つの目安です。基本的には古い給湯器と同程度の性能の給湯器を選んでおけば問題ありません。

しかし家族構成が変化していると、同じ給湯器では給湯能力が不十分だったり、逆に性能が過剰となる場合もあります。

ですから、各家庭で必要な給湯器の性能を把握することが大切です。この記事では、家族構成ごとに必要な給湯器の性能や、その交換費用について解説します。

スポンサーリンク

給湯器は高性能・多機能なほど高価

当たり前ですが、高性能・多機能な給湯器ほど高価です。給湯器の性能・機能にはおもに次の要素があります。

  1. 給湯能力
  2. 付属する機能

目次に戻る)

給湯能力は号数でわかる

給湯器の性能の基本は給湯能力です。そして給湯能力を示すのが号数です。号数は、水温より25℃高いお湯を1分間で何リットル供給できるかを示しています。たとえば「16号」の給湯器は、水温+25℃のお湯を、1分間に「16リットル」出せます。

つまり号数が大きい給湯器は、お湯をたくさん出せます。しかし、号数が大きいほど、給湯器の価格も高くなります。

まずは現在使用中の給湯器の号数を確認しましょう。

給湯器の号数は型番で確認する

給湯器の号数を確認するには、給湯器の型番をみましょう。型番は給湯器本体のラベルに書いてあります。

型番にはアルファベットと数字が並んでいます。そして、型番の最初に出てくる2つの数字が、給湯器の号数です。

 例えば、
NORIZの「GT-C2462PAWX BL」は、24号、
Rinnaiの「RUF-E1616AW」は、16号です。

次に家族構成・生活状況に応じた号数の目安を解説します。

適切な号数を選ぶ

必要以上に高性能な給湯器はお金の無駄です。しかし給湯能力が足りないと生活に不自由します。家族の人数や生活状況に応じて給湯器を選びましょう。

1人~2人の世帯なら16号~20号

世帯の人数が1人~2人であれば、16号の給湯器でも基本的には問題ありません。しかし2人世帯の場合には多少の不自由があります。

16号でお湯が使えるのは1ヶ所だけ

16号の給湯器だとお湯が使えるのは1ヶ所に限定されます。シャワーと台所で同時にお湯が使えません。一人暮らしなら問題になりませんが、2人世帯ならお湯を使うタイミングに気遣いは必要です。

16号の給湯器だと、2人以上で暮らすなら気遣いが必要です。

また、16号では絶対に能力不足となるケースもあります。

  • 給湯器を床暖房にも使用するケース
  • 給湯器を食洗器にも接続するケース

こうしたケースでは、2ヶ所同時給湯が絶対に必要です。

20号なら2ヶ所に同時給湯可能

床暖房などを使用するなら20号以上の給湯器を選びましょう。20号なら2ヶ所に同時に給湯することが可能です。ただし、風呂、シャワー、床暖房などの3ヶ所同時の給湯はできないので注意しましょう。

20号なら2か所同時の給湯が可能です。

3人家族なら20号以上

20号の給湯器であれば、2ヶ所で同時にお湯を使えます。3~4人家族なら最低限20号は必要です。

真冬は20号では力不足

どうして20号が「最低限」なのかと言うと、シャワーと台所で同時に利用するには少し力不足だからです。たとえば水温が極端に低いと、20号では給湯能力が不足してしまいます

寒冷な地域では24号以上が無難

とくに寒冷な地域にお住まいの方は24号以上の給湯器を選択と良いでしょう。

温水床暖房も利用するなら28号

給湯器が24号でも、3ヶ所に同時の給湯はできません。床暖房を使用しているとシャワーか台所のどちらか一方しかお湯を使えなくなります。

床暖房へも給湯するなら28号のほうが快適です。28号の給湯器であれば3ヶ所に給湯できるため、台所、シャワー、床暖房を同時に使用できます。

4人以上の世帯なら24号以上

4人以上の世帯なら、24号以上のの給湯器を選ぶことをお勧めします。

24号は2ヶ所同時給湯に十分

24号の給湯器は、一般の家庭向けとしては十分な給湯力があります。寒い時期でも、シャワーと台所で同時にお湯を使用できますご家族が4人以上なら24号の給湯器を選びましょう。

24号なら4人家族でも安心できるレベルの給湯能力です。
温水床暖房も利用するなら28号以上

給湯器が24号でも、3ヶ所で同時にお湯は使えません。床暖房を使用しているとシャワーか台所のどちらか一方しかお湯を使えなくなります。

床暖房へも給湯する場合は28号を選択するほうが快適です。28号の給湯器であれば3ヶ所に給湯できるため、台所、シャワー、床暖房を同時に使用できます。

付属する機能

 給湯器には様々な付属機能がついている場合があります。多機能なほど価格は高くなります。主な機能としては、追い炊き床暖房オートフルオートエコジョーズなどがあります。

目次に戻る)

「追い炊き」機能追加でプラス15~20万円

 追い炊きは、浴槽内のお湯が冷めた時に沸かし直す機能です。家族の入浴時間がまちまちの家庭では、この機能が役立ちます。追い炊き機能がつくと、給湯器の価格は15~20万円くらい高くなります。

3人以上で生活するなら是非つけておきたい機能です。コロナ禍の影響で、わたしの家庭では各々が帰宅してすぐ入浴するようになりました。帰宅時間がバラバラのため追い炊き機能がとても役立ちました。

(能力と機能の一覧に戻る)

床暖房は、追い炊きプラス3~10万円

床暖房は、床から直接伝わる熱(伝導熱)と床から部屋全体に広がる熱(輻射熱)の組み合わせた暖房です。温水床暖房の特長は、ほかの暖房機にない「やわらかい暖かさ」です。

個人的な感想ですが、ほこりが舞わず、エアコンと違い足元が暖かくなるため、とても快適な温かさです。ただし冬場のガス代は高額になります。

床暖房はとても快適です。

床暖房対応の給湯器は、追い炊き機能のみの給湯器よりさらに3~10万円ほど高くなります。

リフォームで温水床暖房を導入するなら、給湯能力も1クラス(号数で4つ)あげることをおススメします。給湯器の価格は5万円から10万円程度は高くなります。また、床の工事改修には1畳あたり5~11万円かかります。

能力と機能の一覧に戻る)

オート・フルオートの違いは足し湯と配管洗浄

オートやフルオートは「追い炊き」機能に付属する機能です。設定した温度どおりにお湯を貯めたり、を自動で「追い炊き」をしてくれる機能になります。

フルオートの方が機能が充実しているので、本体価格が若干ですが割高(1万円程度)になります。

オートの機能は、お湯はり、追い炊き、手動足し湯

オート機能は、設定した温度、湯量通りに自動で浴槽にお湯を貯める機能です。「足し湯」は手動にのみ対応しています。

フルオートは、オート+自動足し湯、配管洗浄

フルオートになると「自動足し湯機能」で湯量を一定にできます。

「配管洗浄機能」では、浴槽のお湯を抜く際に、配管から約5Lのお湯が出て、追い炊き用の配管を洗浄します。

配管のヌメリなどの原因となる石けん成分や、浴槽内部の汚れ、入浴剤などが残りにくくなります。

能力と機能の一覧に戻る)

エコジョーズは、ほぼ標準装備

エコジョーズでは給湯器の排熱エネルギーを再利用し効率よくお湯を沸かす仕組みです。ガスの使用量が10~15%削減され、ガス代を抑えることができます。

従来型との価格差はそれほどないので、通常の使用条件下ならおよそ2年で費用を回収できます。2021年時点ではエコジョーズは号数の大きい給湯器では標準装備となっています。

従来型給湯器は号数の小さいものだけが残っています。お湯の使用量が少ない(号数が小さい)場合、エコジョーズのメリットも小さくなるからです。

能力と機能の一覧に戻る)

給湯器の実売価格は定価の4-7割が目安

給湯器の実際の値段はメーカー希望小売価格の4割から7割程度が目安です。ただし機種や店舗によって、価格は目安どおりにならないこともあります。

参考までに給湯器のメーカー希望小売価格の目安をご紹介します。

(目次に戻る)

希望小売価格の目安

2021年1月時点でリンナイとノーリツの公式サイトに掲載されている主な給湯器のメーカー希望小売価格を調べてみました。

「追い炊き」と「床暖房」ありの場合

メーカー希望小売価格の目安は以下のとおりです。

 フルオートオート
24号41-57 万円38-55 万円
20号38-42 万円36-38 万円
16号40 万円37 万円

目次に戻る)

「追い炊き」ありの場合

メーカー希望小売価格の目安は以下のとおりです。

 フルオートオート
24号38-40 万円35-40 万円
20号36-43 万円31-34 万円
16号33-36 万円29-32 万円

目次に戻る)

給湯のみの場合

メーカー希望小売価格の目安は以下のとおりです。

 給湯のみ
24号18 万円
20号16 万円
16号16 万円

目次に戻る)

給湯器以外の費用

次に給湯器の交換に付随する費用について解説します。給湯器はリモコンとセットで購入する必要がありますし、給湯器の取り付け工事には工賃がかかってきます。

リモコン代はおよそ1~3万円

 給湯器のリモコンには多くの種類があり、価格も様々です。リモコンの定価は、1万円~5万円ほどです。実売価格の目安は定価の4割~6割です。ただし機種や店舗によって、割引率は目安どおりにならないこともあります。

目次に戻る)

工賃はおよそ3~7万円

 給湯器の交換には、本体価格に加えて工賃がかかります。給湯器の標準的な工賃は、3万円から7万円程度です。給湯個所を増やす、給湯器の種類を変える、設置方法を変えるなどの変更があるときは別料金(およそ1~2万円)がかかります。

目次に戻る)

給湯器の交換には本体価格以外に、工事代がかかります。注意しましょう。

必ず相見積もりをとる

 給湯器を交換する際には数社に見積もりをだして比較しましょう。そのためには時間的余裕を持った交換が理想です。

 もしよろしければ、ネットでの見積もりは下のバナーからどうぞ。

 わたしは給湯器の故障で突然風呂が使えなくなり、相見積もりをとっている余裕がありませんでした。おかげで費用が高くついてしまいました。

給湯器が壊れた体験談はこちらへどうぞ)

目次に戻る)

リモコンの故障で、給湯器も交換が必要になることがある

リモコンが壊れた時には、給湯器も買い替えとなるケースが多いため注意が必要です。具体的には、リモコンが製造中止になっている場合です。異なる機種のリモコンでは、給湯器本体が動作しないからです。

リモコンが製造中止になるほど年数が経過していれば、本体も交換時期が迫っているのが普通です。潔くあきらめて給湯器ごと交換しましょう。

目次に戻る)

まとめ

  1.  家族構成などで給湯能力を選びましょう。一人暮らしなら10~16号、2~3人家族なら16~24号、4人以上の家庭なら24号以上の給湯器をお勧めします。
  2.  追い炊き付き給湯器は15~20万円割高ですが、利便性を考えると、おススメです。
  3.  床暖房を導入する場合、給湯器は3万円~10万円割高になります。床の工事は1畳あたり5~11万円です。とても快適なので個人的にはおススメします。
  4.  本体価格以外にリモコン代金や取り付け工賃が必要です。追加で5~10万円前後はかかります。
  5.  数社に見積もりを取って、値引きを引き出しましょう。目安は30~60%割引です。
  6.  リモコンが製造中止の場合、リモコンの故障で給湯器も買い替えが必要です。

目次に戻る)

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました