東邦ガスの「住まいの安心点検」は、家庭用ガス機器を対象とした点検です。法令に基づき4年に一度実施しているガス設備の安全点検とは異なり、東邦ガスが独自に行っているサービスです。
2021年に「住まいの安心点検」を受けましたので、点検の対象、費用、内容、所要時間をご報告します。また他の大手ガス会社の点検、ガス器具会社の点検についても簡単に紹介します。
「住まいの安心点検」は東邦ガス独自のサービス
「住まいの安心点検」は、東邦ガスがサービス活動の一環として独自に実施しているものです。
法令(ガス事業法)に基づいて、4年1回の頻度で東邦ガスが実施しているガス設備の安全点検(法定点検)とは違います。
点検の内容
点検の対象はガスコンロ、ガス給湯器、水回り設備です。点検項目は以下の通りです。
ガスコンロ
ガスコンロの点検項目は以下の通りです。
- 外観の確認
- 点火状態の確認
- グリル庫内の確認
- 接続部のガス漏れの確認
など
ガス給湯器
ガス給湯器の点検項目は以下の通りです。
- リモコンの確認
- 出湯温度の確認
- 外観の確認
- 水漏れ、変色、 変形等の確認
- 接続部のガス漏れの確認
など
水まわり設備(台所、浴室、洗面所、トイレ)
水回りの点検項目は以下の通りです。
- 外観の確認
- 水漏れの確認
など
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通知は突然やってくる
わたしの場合、点検の1週間前に、東邦ガスから「住まいの安心点検」の通知ハガキがきました。
今回は、たまたま代休をとる予定だったので問題なかったです。都合が悪ければ、日時の変更を連絡しましょう。
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点検日時の変更は可能
急な話なので、一人暮らしや共働きだと、スケジュールが合わないことが多いと思います。
予定が合わないなら、「住まいの安心点検事務局」に連絡して予定を変更しましょう。電話番号は通知ハガキに記載されています。
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「住まいの安心点検」は無料
「住まいの安心点検」それ自体は無料の検査です。
もしガス設備に追加検査や修理が必要であった場合、所有者の判断で検査・修理・交換などを、あらためて手配することになります。
当然ですが、所有するガス設備の追加検査・修理・交換については有償となります。
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ガス会社によって点検は様々
東邦ガスを含めた四大ガス会社の点検について確認してみました。
東京ガス
東京ガスのホームページでは「住まいの安心点検」と同様のサービスは確認できません。
しかし東京ガスは都市ガス区域では3年に1回、法令に基づく安全点検(法定点検)を実施しています。東邦ガスよりも速いペースで法定点検を行っています。
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東邦ガス
東邦ガスは4年に1回法令に基づく安全点検(法定点検)を行っています。法定点検とは別に、独自のサービスとして「住まいの安心点検」を実施しています。
ガス器具屋さんの営業活動の側面はあると思いますが、「住まいの安心点検」は東邦ガスのサービスと明記されており、東邦ガス公式ホームページでの扱いも大きいです。
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大阪ガス
大阪ガスは法令に基づく安全点検を4年に1回行っています。
「まごころ巡回サービス」という、「大阪ガスサービスショップ」を名乗る複数の会社(フランチャイズ加盟店)が独自に実施しているガス機器の点検サービス(無償)があります。
「まごころ巡回サービス」は大阪ガスの公式ホームページでの扱いが非常に小さいです。
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西部ガス
西部ガスも、法令に基づく安全点検は4年に1回です。公式ホームページでは西部ガス独自の点検は確認できませんでした。
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ガス点検の種類
ご家庭のガス器具に関連した点検には「法定点検」と「任意の点検」があります。そして任意の点検は断ることができます。
「住まいの安心点検」は任意の点検なので断ることができる点検です。
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「ガス事業法に基づく法定点検」は断るべきでない
ガス事業法に基づく法定点検は4年に1回以上の頻度で行うことが、ガス小売り事業者に対して義務づけられています。点検自体は無料です。
わたしたちガス使用者への義務ではありません。しかし法定点検を拒否したら、ガス会社にガスの供給を止められます。
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「長期使用製品安全点検制度」に基づく法定点検は、所有者の義務
「長期使用製品安全点検制度」に基づく給湯器などの法定点検は、メーカーと所有者の義務です。
有料の点検ですが、拒否すると所有者としての責任を問われます。
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「住まいの安心点検」は断ってよい
「住まいの安心点検」は、東邦ガス(ガス会社)の行う任意の検査です。断ったり、点検の範囲を制限できます。屋内に入れるのが不安なら、屋外の点検だけにすることもできます。
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「あんしん点検」は断ってもよい
「住まいの安心点検」と紛らわしいですが、「あんしん点検」はガス器具メーカー独自の点検(有償)です。
「長期使用製品安全点検制度」に基づく法定点検の対象外になる古いガス器具を対象に、法定点検に準じた点検をしています。
「あんしん点検」も任意の検査ですから、断ることは可能です。しかし古いガス器具には出火や一酸化炭素中毒のリスクがあることを十分に考慮しましょう。
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実際の検査の様子
それでは「住まいの安心点検」の様子を実際に報告します。
ハガキで通知が来た
「住まいの安心点検」は、事前にハガキで通知があります。いきなり検査員がやって来ることはありません。
通知なく来た検査員は、詐欺や悪徳業者の可能性が高いです。
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当日に確認の電話がある
当日朝9時頃に、検査の予定を確認する電話がありました。新型コロナウィルスの感染流行のため、検査を断る方もいるとのことでした。
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検査員は一人
予定の時間を少し過ぎたころに、検査員が到着されました。来られたのは男性お一人でした。
新型コロナウィルス対策とのことで、マスクを着用され、手指消毒用の消毒液を持参されていました。
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ガス設備の点検
わたしの自宅にあるガス設備は給湯器が2台とガスコンロです。すべて点検してもらいました。
ガスコンロのチェック
順に点火して、着火しやすさや、燃焼状態(主に色)などをチェックしてくれました。また、センサーで接続部からのガス漏れがないか確認してくれました。幸い、問題なしとのことでした。
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風呂給湯器のチェック
屋外設置の風呂給湯器のチェックをしてくれました。交換してまだ数年ということもあり、特に問題ありませんでした。
今回は、リモコンのチェックはありませんでした。ちょうど風呂を沸かしていたからです。
どうして風呂を沸かしていたかというと、新型コロナウィルス対策で、子供が帰宅したらすぐ入浴させるためです。
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給湯器のチェック
もう一台の給湯器はキッチンと床暖房用です。もう18年目になります。
一酸化炭素濃度がやや高めとのことでした。屋外設置の機器なので、すぐ問題になることはないそうです。しかし、そろそろ交換時期だそうです。
強く交換を勧めてくるようなことはありませんでした。立ち会ったのがオッサンだったからかもしれませんが。。。
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所要時間は15-30分程
最後に検査員のタブレット端末にサインをすれば点検終了です。点検のレポートをその場で印刷してくれます。
所要時間は15-30分程度です。点検を受ける機器の数によって所要時間は変わります。
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質問してみた
折角なので気になることを質問してみました。わかる範囲で正直に答えてくれたと感じます。
一酸化炭素が高い原因
キッチンの古い給湯器で一酸化炭素濃度が高くなるのは、次の2つが原因だそうです。
- 排気系統にススが溜まってきている
- 吸気系統の機能が落ちてきている
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17年もっている理由
キッチンの給湯器は、キッチンの給湯と床暖房専用のため、酷使されていないからではないか?とのことでした。
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給湯器のボコンボコンという音
我が家のキッチンの給湯器は、ボコンボコンと異音がする時があります。
床暖房を使い始めた12月には始動直後に異音がしていました。 何日か使っているうちに異音はなくなくなりました。
原因として考えられるのは、以下の2つだそうです。
- 床暖房の循環パイプに空気が混入
- 燃焼異常
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床暖の循環パイプに空気が混入
床暖房の循環パイプからは自然に水が抜けて、空気が入ってしまうのだそうです。 循環パイプには自動的に水が補充されるそうです。
冬の初めだけ異音がしたのは、夏に循環パイプに空気が入り、床暖房を使っているうちに、水が補充されて空気が抜けたからだと思います。
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異常燃焼
何らかの燃焼異常の可能性も否定しきれない、と念を押されました。 長期間繰り返し異音が聞こえるようなら交換したほうがよさそうです。
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給湯器の交換費用は?
キッチンの給湯器も交換時期なのは間違いないです。 後継機種をネットで調べると、定価が32-33万円、実売価格は17万円程度のようです。相見積もりを出して、近々交換したいと思います。
まとめ
「住まいの安心点検」は東邦ガス独自の点検です。無料の点検で、所要時間は15分から30分程度です。任意の点検なので断ることもできます。
類似の点検でも法定点検は断れません、からなず点検を受けてください。
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